回復期の体に起きていたこと

何年も摂食障害だった私の体は、ずっと飢餓状態でした。

体の中では、こんなことが起きていたのかもしれません。

「いつ食べ物が入ってくるんだろう?」

「お!やっと入ってきた!」

(脳が「もっと食べてー!」と信号を出す)

(過食)「大量の食べ物が入ってきたぞ!」

(嘔吐)「え?あれ?お腹にあった食べ物が、もうほとんどなくなっちゃった…」

「もっと食べてよーー!!」

そんな状態を何年も続けていたら、頭も体も混乱してしまいます。

体の回復にとって大切なのは、

「食べ物は定期的に入ってくるんだ」

と、頭と体に安心してもらうことです。

そして、それにはある程度の時間が必要です。

長い間飢餓状態だった体は、そんなにすぐには回復しません。

定期的に、しっかり栄養を与え続ける必要があります。

・定期的に食事をする

・過食しても吐かない

・食べすぎても次の食事を減らさない

・食事を抜かない

そんなことを続けていると、やがて頭と体は、

「もう大丈夫だ」

「ちゃんと食べ物は入ってくる」

と安心してくれるようになります。

私は、体重が上げ止まるまで、

3食+間食をしっかり食べ続けました。

そして約9ヶ月後、体重は上げ止まりました。

結果的に増えた体重は、およそ25kg。(あちゃー。笑)

でも、その後は半年ほどかけて自然に15kgほど減っていきました。

私の回復期についての詳細はこちらをご覧ください。

回復期に食べ始めると、体重はある程度増えていきます。

でも、その増えた体重がすべて脂肪というわけではありません。

拒食や過食嘔吐などで長く飢餓状態だった人の体は、
言ってしまえば少し「スカスカ」な状態です。

水分量も少ない。

筋肉量も少ない。

骨密度も低くなっていることがあります。

だから回復期には、体のあちこちで修復作業が始まるのです。

そのひとつが、「グリコーゲン」の回復です。

グリコーゲンとは、糖質を体に蓄えておくためのエネルギーの貯蔵庫のようなもの。

主に肝臓や筋肉に蓄えられています。

拒食や過食嘔吐、極端な食事制限が続くと、このグリコーゲンはかなり減ってしまいます。

そして回復期に炭水化物を食べ始めると、体はまず、

「エネルギーを貯金し直そう」

とします。

ここで重要なのが、

グリコーゲン1gにつき約3〜4gの水分を一緒に保持する

ということです。

例えば、グリコーゲンが500g回復すると、

約1.5〜2kgの水分も一緒に抱え込むことになります。

つまり、

体脂肪はほとんど増えていないのに、体重だけが2kg前後増える

ということが普通に起こるのです。

さらに、体の細胞や筋肉、骨なども少しずつ修復されていきます。

つまり回復期の体重増加には、

脂肪だけではなく、

「生きるために必要なものを取り戻している重さ」

も含まれているのです。

そして、もちろん脂肪も増えていきます。

でも、それも体にとって必要なことです。

脂肪には、体温を保ったり、内臓を守ったりする役割があります。

さらに、脂肪細胞からは「レプチン」というホルモンが分泌されています。

レプチンは脳に、

「エネルギーは足りているよ」

「もう飢餓状態じゃないよ」

と伝える役割があります。

拒食や過食嘔吐、極端な食事制限が続いて体脂肪が少なくなると、
このレプチンも減ってしまいます。

すると脳は、

「まだ危険だ!」

「まだ飢餓状態だ!」

と判断し続けてしまいます。

その結果、

・生理が止まる

・ホルモンバランスが乱れる

・体が省エネモードになる

といったことが起こりやすくなります。

だから回復期に脂肪が増えるのは、ただ太っているわけではありません。

体が、

「もう大丈夫そうだ」

「ちゃんと食べ物が入ってくる」

と安心するための過程でもあるのです。

私自身も、回復期に大きく体重が増えました。

当時は本当に辛かったし、できることなら増えたくなかった。

でも今振り返ると、あの増量は私の体が生きるために必要だったのです。

回復期の体重増加は、

グリコーゲンや水分。

筋肉や骨、細胞の修復。

そして、体が安心して生きていくために必要な脂肪。

そうしたものが積み重なって起きている変化です。

その仕組みを知っておくことで、

回復期の増量への恐怖が、少しでも和らいだらいいなと思っています。


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